スペシャリストインタビューHannaさん

 


天真爛漫な少女の、曇りなき笑顔。
その裏には数々の失敗や涙があったという。

何も隠さず、飾らない。
がない。 
曇りもない。

純粋な水をたたえた深い泉のような印象。彼女の歩む道を照らしたのは、母親だった。
周りの幸せを願う気持ちが行きつかせた、メヘンディアート。
彼女の描く世界とは?





現在の活動を教えて下さい。

 

ヘナで描くメヘンディアート

サロンでのアーユルヴェーダケアやメヘンディアート(ボディアート含む)、アーユルヴェーダケアのベーシックセミナー(ヘッドとボディ)や、メヘンディアートのプロ養成講座を開いたり、アーティストとしてイベントでライブペイントをしたりしています。
項目は違うけど、やっていることはひとつ。“生きるための知恵”を核とした活動ですね。

生きるための想い、目標や願望、小さな幸せや希望を聞き出し、それをアートにしてお守りとしてその方にお渡ししたり(想いを形にする)、その方の話を聞き、生きるために心とボディをほぐしたり(ヒーリング&ケア)、生きることを楽しんでもらうためにライブペイントをしたり…生きることが全ての目的にあります。

 *メヘンディアートはアーユルヴェーダのなかのひとつヒンディー語で、ヘナでボディーにアートすることを「メヘンディ」と言う。メヘンディアートはインドの伝統的医学であるアーユルヴェーダのなかのひとつで、アーユルヴェーダとは「生きるための知恵」の意

 

 

 

 

 

メヘンディアーティストになったきっかけを教えてください。 

 

自身のサロン桜若主(オージャス)にて

10年前に子どもに何か習わせようと、朝日テレビカルチャーのチラシを見ていたんです。そこにあった“消えるタトゥー”という文字に釘付けになって、自分に響きました。
大学卒業後は、スポーツクラブで働いたり、セレクトショップで働いたりしていましたが、キラキラしたものやファッションが好きで、ネイルやシールのタトゥーをやってみたり…でもタトゥーは痛くてイヤだななんて思っていた矢先、“消えるタトゥー”の言葉…メヘンディとの出会いは衝撃的でした。面白そう!”と、真っ先に習い始めたのは、自分(笑)。子どもはダンスを習い、今でも続けていますが、”面白そう!“と、その時は子どもではなく私が習いたいことを見つけたんですね 。

もともと仕事にするつもりはなくて、だた深く知るためにプロ養成コースへと進みました。ベーシックコースを習得した後、4名だけプロ養成に進めると聞き、もっと知りたいという気持ちだけで、その場ですぐに申込みました。講座の時にずっと繰り返されたフレーズが“メヘンディアートはアーユルヴェーダのひとつで、ヘナは体に良いもの“。このボディアートはとんでもないものなんだと、素直にそう思いました。デザインひとつひとつに意味があることを知り、神秘的で面白いと感動して、そこから毎日”願い“を、そこらじゅうに描くようになりました。

自分の想いを自分の中で消化(昇華?)することは小さいころから慣れていましたが、アートでするのは初めて。幼少期から“死”と対面することが多かったんです。母親が、身体が弱く入退院を繰り返していたり、おばあちゃんが死を怖がるのをずっと聞いていたり、親戚の叔母さんが白血病だったり…、大切な人たちの死と隣り合わせの境の中で育ちました。そのため、小学2年生くらいからずっと“生きるって何?死ぬってどういうこと?”という考えが自然に頭の中にあり、自分自身とずっと会話し続けていたんです。

だからこそ、アートで会話できるメヘンディに出会った時、救いになり、しっくりきたのかもしれません。

ある時、母親の通う美容室からメヘンディアートを教えてほしいと言われ、それがきっかけで徐々に仕事が舞い込むようになったんです。お金をいただく前に、目標として100回、メヘンディアートを自分や人に描いてみよう!と思い、とにかく描いてました。そうこうするうちに、ストリートフェスティバルや癒しマーケットなどのイベント、ライブペイント等の縁に出会い、企業さんとの出会いがあり、結果、気づけば、仕事になってサロンをしていた気がします。
もちろん、その間いろんなことを味わってきたのも事実です。


 

 

 

 

印象に残る出逢いを教えてください。

 

母の存在が大きかった

母親です。私は絵を描くことが好きでしたが、画用紙をはみ出して描いたり、太陽を3つ描いたり、山を紫で描いたり…。そんな状態で絵画教室に行ったら、すぐに返されてしまって(笑)。

そんな私を母は受け容れ、絵をひとつの歌にしてくれました。
その歌で私は肯定感に包まれ、描くエネルギーを削がずにその後も描き続けることができて。自然体で素直な母がいたからこそ、今の私があります。他の人の評価はどうでも良くて、母の喜ぶ顔や笑顔が見たくて描いていましたね。
母親の意図を後で聞いたら、“天真爛漫なこの子の感性は枠に入れたら消えてしまう”と思っていたようです。

そして、シーマ先生との出逢いですね。
人を責めたり、人のせいにしたりするのではなく、自分と対話し、モチーフをもとに自分を知ることの大切さを体感し、自分を癒し、救うきっかけにまでなったのが、シーマ先生から得たメヘンディアートだったからです。

文化として、インドでは意味のあるものは手に、意味のないものを足に描くと言われていますが、“まったくもって自由です!”と、シーマ先生のその言葉が、すごく私に響きました。
好きなものを好きな場所に描いていいんだと。
そこには否定はありませんでした。全部肯定。興味を持ったことなら、アーユルヴェーダ以外でもいろんなことを学びなさい、いう考えでした。
心配事も悩みも必要に駆られて考えるもので、何かあった時に考えればいいでしょっていう、スケールの大きいシンプルな先生の考えが好きなんです。
そして、生きるということが全ての核にあることも教えてくれました。



 

 

 

アーティストとしてのこだわり、大切にしているものを教えてください。

 

想いや願いを描く、形にする

アートは結果にすぎません。
大切にしているのは、絵という形になる前の、その人のその瞬間、その想い、願い、その人の内側を、私を通してできる精一杯まで引き出し、絵に投影していくまでの、その過程。

話を聞いて、その悩みに対して向き合い、さらにその後ろにあるものが何なのかを突き詰めていくと、絵が出てきます。バランスとか構図とか、テクニカルなことは分からないけど、想いをシンボルに変換する感覚。

その人自身を投影するために、シンボルが手助けとなり、その想いを集約した形が絵になります。
そして、最後に、完成した想いの絵に、Mono Gatari=物語、をつけて、その人に還すことを大切にしています。

しゃべりながら描くので、完成イメージは全くありません。
目の前の方の性質や性格を理解するのに、アーユルヴェーダの“自然と自分も、外と自分も同じ存在”という考えは、すごくしっくりきましたし、大事にしていますね。

 

 

 

 

 

何をしている時が一番楽しいですか?

 

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人の笑顔が見えた時でしょうか。
人が好きなので。

泣きながらでも幸せになろうと悩みを吐き出してたり、努力する方のそばやその瞬間に、自分が関われたり、そこにいれることが幸せだと感じます。

 


 

 

 

 

夢を教えてください。

 

アートをたくさんの人に届けたい

生き抜くこと。笑顔でいることです。
気持ちがフラットのまま生きることを追いかけています。
笑って幸せにい続けながら、生きることでしょうか。

作家としてずっと、想いを形にし続けることもそうです。
そして、アートそのもの、その絵、その存在をたくさんの方の心に届けることです。
そのひとつとして、1対1のアートだけにとどまらず、企業側の想いをアートにし、商品デザインの一部としてアートが入ること。

そういったアートの存在価値を、もっと認知度をあげながら幅広く浸透させていく流れを作りたい、それが今の夢です。

 

 

 

 

 

何かやりたい、始めたいと思っている人にメッセージをお願いします。

 

やってて楽しいことをイメージする

何がしたいかわからない人は、やってて楽しいことをまずイメージしてみてはどうでしょう?

必ずしもどこかに通わなければいけないというわけではないし、きっかけは、周りとの縁や人にもあると思います。
小さな自分の「好き」を見つけることかもしれません。
自分が好きでなくても、相手が喜んでくれることでもいいと思います。コミュニケーションの中でやりたいことを見つけてもいいかもしれません。
私自身、就職活動の時に何を仕事にしたいかが分からなくて、兄に相談したんです。そうしたら、何をやっている時が一番楽しいんだ?って言われて、分かりました。

そして、始めたい人は行動してみる。それだけですね(笑)。

 

 

 

 

 

Hannaさんにとってアートとは?

 

絵を描いている時は凪の状態

想いをカタチにすることであり、自分が無になる瞬間ですね。

絵を描いている時は、海でいう「凪(なぎ)」の状態になれる時間ですね。

 

 

 

 

 

 

メヘンディアーティスト Hannaさん

 


 


 

 

PROFILE

メヘンディアーティスト Hannaさん

メヘンディ&ヘナ・アーユルヴェーダサロン桜若主 店主

MuktiAcademy認定インストラクター・特待生

アーユルヴェーダセラピスト

メヘンディアレンジアーティスト

シンボルクリエイター 

 

Official web site アーユルヴェーダサロン桜若主(オージャス)