スペシャリストインタビューVol.37 シンガーソングライターyosuさん


「人の温度を伝えるのが仕事であり歌です。」 そう語る彼女の名前はyosu。
彼女の歌には彼女の心が写り、宿り、彼女の声が乗り、行間や文脈に埋もれた感情や、歌詞では表現しきれない思いをメロディにのせて、その瞬間の彼女が歌というひとつの形であらわれているのだと痛感する。
漢字で彼女を表現するならば、「与素(素のままのリアルを映した歌を届ける)」。
彼女のポジティブメッセージの歌詞は裏にある悩みや葛藤があってこそ。まさに人間らしさ、そのものである。
明るさが輝くのは陰あってこそといったあたりは、与素なのだ。 マイナスの言葉が似合わない彼女は、苦しいを楽しいに変換して昇華する音楽を、これからも提供してゆくことだろう。。

 

 

 

シンガーとして の現在の活動を教えてください。   

 

 静岡県内を中心に、イベント会場でピアノの弾き語りのライブ活動が主で、その他は番組に出演したり、番組やイベント、シンポジウム等のエンディングテーマソングやCMソングの楽曲制作を行っています。

 

 

 

 

歌を始めたきっかけを教えてください。

 

シンガーソングライター yosuさん

何より歌が好きでした。父が歌が上手だったからかもしれません。小さい頃は、自分の父親がどれほどのうまさかは分からないですが、他の人の歌を聴くようになって、あれ?お父さん上手だ!、って実感しました。お酒を飲む席に連れてってもらうと、そこにカラオケがありますよね。父が演歌ばかり歌ってて、まねして歌うようになったのがきっかけです(笑)。大月みやこさんとか、石川さゆりさんとか。5歳で「天城越え」を、歌詞の意味も分からずに歌っていたり。巻き舌とかこぶしも真似をして。大きくなるにつれて椎名林檎さんとかを歌うようになって、”ああ、巻き舌はこれか”とか、後々繋がって、小さい頃の経験は面白いなと思いました。

 

 

シンガーソングライター yosuさん

高校生の時に、学園祭でギター1本で歌わせてもらっていて、恐縮ですが、まわりから”島高の歌姫”って呼ばれていました。
ただ、もうひとつの活動として、放送部で日本一になりたくて、島高に進学したこともあり、声を使う仕事ふたつで迷っていました。

高校卒業後に県内の大学に進学することになり、教育学部を選びました。将来に役立つ資格も取りつつ、4年間、自分にとって音楽がどれほどのものかを問うてみようと思って。その頃は音楽だけでどうにかなろうとは思っていませんでしたが、音楽だけは絶対に捨てたくないという強い意志がありました。今子供達に歌を教えていますが、そのベースが活かせているのかもしれません。ずっと勉強もしていたので、教員採用試験その日の朝まで悩みましたが、採用試験を受けずに”今はこれしかない”と、オーディションを選び、仕事として歌の世界に入りました。

 

 

 

 

 

印象に残る出会いを教えてください。


シンガーソングライター yosuさん

私は凄く刺激を受けやすいのですが、いろんな方に出逢って、それこそAさんはこう、Bさんはこうといった具合にいただいた助言が真逆な場合があります。私は言われたことを全部試して、自分で良いと思った方を選んでいくっていう不器用なやり方をしますが、そんな私にアドバイスをくださる方々との全ての出逢いが大切です。

実は”ゆめノート”(夢を実現するための具体的な目標を記したノート)を私はつけているのですが、フォルテの鈴木オーナーのセミナーを受けた時に、自分の思っていたこととセミナー内容が全く同じで凄く腑に落ちました。ぼんやりしていたことが、これでいいんだよ、といった具合にオーナーにポンと背中を押していただいたような感じがして、その後”ゆめノート”をオーナーに見せにいきましたよ(笑)。

 

シンガーソングライター yosuさん

 鈴木さんとの出逢いは衝撃的でしたし、岡むらの社長からもたくさんのパワーをただいています。”ワクワク取り組みなさい” ”マイナスな言葉は使っちゃいけない” “仕事だからと自分を縛るのではなく仕事の中で楽しさを見つけて丸ごと楽しみなさい”ということを繰り返し、このお二人から教わりました。
人はついつい周りのせいにしたり、自分の頭の中で理由付けをしてマイナスなことを言ってしまいがちですが、悪いのは人ではなく自分に原因があって、自分が発していることで周りが作られている‥そういう原点回帰が常に必要だということを教えていただきました。

最近ですと、アルケッチャーノの奥田シェフ。
番組収録で農家さんを訪ねて奥田シェフがコース料理を作り、私が即興で曲を作るという企画でした。10時間くらい一緒にいるんですが、奥田さん自身がパワースポットみたいな方なんです。シェフに会うと良いことが起こる、みたいな人。
シェフが紹介してくれて、三重のアクアイグニスさんのセレモニーでオープニングソングを歌うことになりました。そこの立花社長さんとの出逢いもそうです。 ”人生1回やから”が口癖で、とてもまろやかな方なんです。
社長さんというと、独特のオーラがあったりしますが、人ごみの中にいるとわからないくらい緩いオーラの人で、えーよ。えーよ、とこの方は実に緩い。仕事のアイデアを出してみい‥とお酒の席でみんなに言っていましたが、”楽しい席で出たアイデアはワクワクして取り組めるやろ?”と笑っていました。抱えている物も守っている物も私より沢山あるのに、フワ〜ッと見せているその人間力に感銘を受けました。共通してみんな楽しそうな方達。そういう出逢いが嬉しいですね。出逢いに恵まれています。

 

 

 

 

 

シンガーとしてのこだわり、大切にしているものを教えてください。

 

シンガーソングライター yosuさん

 テーマソングやCM楽曲を作る時に大切にしていることは、そのシンポジウムやイベント、企業様が何を伝えたいのかを明確にした上で、その対象自体に興味を持ってもらうために”プラス”の気持ちや”ワクワク” ”ハッピー”といった気持ちに、聴いた人がなれるような歌詞を心がけています。
メロディ的には、すぐ口ずさめるようなところを目指していて、口ずさんだ時に”あ、これ何だっけ”といったふうに、その人が心の中で思い出してくれればいいなと思って作っています。
自分の曲に関しては、幸せな物を届けたいですし、自分が歌うことによって周りが華やかで明るくなって欲しいなと思っています。ただ、人間には光と陰があります。陰が無いと光になれない。
私は、音楽は”人の温度を伝える仕事”だと思っています。辛いとか悲しいのも人間の味。悔しいとか辛いといった感情にも意志があり、神様が与えた試練でもあり意味があると思っています。それをいかに変換するかなのかもしれません。
苦しいから楽しいに変換して昇華する。感情を書きなぐったり、はけ口として表に出すものではなく、そういった感情を包括した上での明るいを表現していきたいですね。人間らしく素直に、辛い時は辛く、嬉しい時は嬉しく‥自分自身の課題でもありますが、作品には感情をしっかり出すことを心がけています。ただのカラ元気の曲だと、人の芯には刺さらないし、響かないと思うので。

 

 

 

夢を教えてください。

シンガーソングライター yosuさん

横浜アリーナを満席にすることです(即答)。
ミュージックステーション等、の大きな番組に出演することがずっと具体的な方法だと思っていましたが、音楽業界のことを知れば知るほど、正解はひとつじゃないというオトナの事情に突き当たり、現実を思い知らされます。具体的な方法やアプローチは模索中ですが、しっかりと地に足を付けた活動を行っていきたいので、今もこれからも、静岡をしっかりとあたためることがとても大切だと思っています。静岡ありきの全国発信をしていきたいですね。
東京にいたからメガヒットではなく、静岡にいてもブラッシュアップはできますから、常に一流のものを身近に置いて勉強しながら、しっかりと自分と自分の周りをあたためたい。たまたまツールとして歌や音楽が私の手元にありますが、結果的に静岡のアイコンになりたいんです。大学卒業後に、もうひとつの道として推薦枠を頂いていた教育学部の大学院に行っていたら見えなかったこと。
自分が本当に伝えたいこと、静岡にいてわかったこともたくさんあります。

 

 

 

 

 

何かやりたい、何か始めたいという方にメッセージをお願いします。

 

シンガーソングライター yosuさん

♪Shareより

未来はきっと笑っているから分け合っていこう 

優しさ、元気をさぁ顔上げて、行かなくちゃ 

君の一歩を待っているのはまだ見ぬ世界の仲間たち 

“やってみたいんだけどね”はもうやめにしよう 

“想い”を今、“形”にするんだ 

やっと芽を出した小さな希望(ひかり)に、必要なものってなんだろう? 

ねぇ、育ててみよう! 

未来はきっと笑っているから 

分け合っていこう 

優しさ、元気を幸せになろうよ、幸せにするよ 

広げていこうこの場所から道に迷うから道を覚える始めること、

恐れないで“

こんなはずじゃないのに”を繰り返して 

“こんなもんかな”って笑えるから 

“壁が高くて、向こうがみえない” 

じゃぁまずは階段作ろうか 

上がっていこうよ!

 


 



 

 

yosuさんにとって歌 とは ?

 人を作っている要素、歌は人そのもの。長い人類の歴史、古くは雨乞いが歌であったり等、言葉や文字が無い時代から歌はあります。平安時代では和歌が詠まれ、感情を表現するひとつのツールとして、人類が誕生してから欠かせないもの、それが歌でしょうか。言葉として細分化してカテゴライズできない感情を表現できるものでもあります。 歌があったから辛い経験を乗り越えたり、昇華できたり‥歌は不思議なものでもありますね。誰が歌っても同じにならないのは、歌い手が経験してきたことや抱く想いがまったく異なるからですね。例えば18歳の頃の自分と今の自分とでは言葉のチョイスも違うでしょうし、感じ方も異なります。その頃の自分を映す、唯一無二のナマモノ、それが歌なのかもしれません。

 

 

 

 

シンガーソングライター yosuさん

 


 

PROFILE

シンガーソングライター yosu(よす) さん  

2013年6月26日、キングレコードからメジャーデビュー。

 

静岡県焼津市出身。ピアノ弾き語りを中心に都内でもライブ活動を展開。TV番組のリポーターや番組ナレーション、美容室FORTEのモデルを務めるなど、幅広く活動中。その他、静岡県内外のCMタイアップ曲も多数。「ふと口ずさみたくなるメロディ」が性別年齢を問わず多くの人に支持されている。 

・2009年9月   1st自主制作ミニアルバム「Memory」300枚限定リリース。完売。
・2009年12月 2nd 自主制作ミニアルバム「Treasure」1600枚リリース
・2010年6月  3rd自主制作ミニアルバム「Remember」1700枚リリース
・2011年10月 自主制作シングルカット 「not alone」500枚リリース
・2012年4月  自主制作2曲入り「伊豆の魅力、私が歌で届けます」500枚リリース
・2013年6月  キングレコードより ミニアルバム「BIRTHDAY!」リリース


Official web site  http://www.mercimusic.com/

 

 

 

 


取材協力/音楽スタジオScore(藤枝市田沼1丁目2-13 落合ビル )