MAMA AFRICA

セネガル政府公認のドラムグループが選んだ静岡の地。異国で夢をはせる3人の美しい瞳の中には、熱い想いがいっぱい詰まっていました。

 

 

ダンサー・ドラマーとしての現在の活動を教えて下さい。 

 

MAMA AFRICA

アフリカンダンス・ドラムのプライベートレッスン、グループレッスンをやっています。

 

各地域のメンバーが集まり、ライブ・コンサート・ワークショップを静岡中心に日本各地で開催。また各国のメンバーが集まり、フィンランド・ドイツ・ベルギーでも開催しています。各地のフェスティバル・国際交流イベントへの参加、幼稚園・学校音楽鑑賞会での演奏・ワークショップ・セネガルについての講演を行っています。

 

 

アフリカンダンス・アフリカンドラムを始めたきっかけは?

 

MAMA AFRICA

もちろん、太鼓とダンスが好きだったからですが、私たちの住んでいた街は音楽が絶えない場所。小さいころから自然に体が覚えてきましたね。
ブレーズサンゴール芸術学院というプロフェッショナルダンサー・ドラマーを目指す人達が通うスクールで本格的に学びました。それから同じ街の仲間15人でグループを作りました。
今はそれぞれ、アジア・ヨーロッパ・オーストラリアにいます。

 

 セネガル政府の認めた15人のMAMA AFRICAは私たち。
今は、弟分のMAMA AFRICAがセネガルにいます。MAMA AFRICA JUNIORですね。
私たちは最初のMAMA AFRICAです。

 

 

 

 

印象に残る出逢いを教えて下さい。 

 

MAMA AFRICA

セネガル初の人間国宝であるドゥドゥ・ニジャエ・ローズさんが、毎年、私たちがセネガルに帰って開催する大きなコンサートのウエルカムパーティーの時、私たちの演奏のタイミングで入ってきてくれました。それはもう感動でした。

 

彼が日本の和太鼓をセネガルに連れて行ったこともあります。そういった交流もしている人ですよ。80歳を越えた今でもとても若々しく、私たちにとってもとても大切な存在です。また静岡で出逢った琉神からは獅子も勉強したいです。琉球獅子に入った2人であの様なパフォーマンスができるのは、とても素晴らしいです。セネガルにもガインデンというライオンに扮した踊りがあるので、興味深いです。国に帰って披露したいですね。獅子と自分の太鼓がとても合うと思うから。

 

 

 

 

 

日本に来たきっかけは? 中でも静岡を活動拠点にしていらっしゃるわけは?  

 

MAMA AFRICA.jpg

セネガルで出逢った妻が静岡出身なんです。14年前に結婚のために来日しました。(アリさん)

 

その年に朝日テレビカルチャーで教えることになり、レッスンがスタートしました。ワークショップの仕事で2人を(ドゥドゥさん、リバスさん)日本に呼びました。2人は日本に来て、セネガルのことを伝えたいと思い、住むようになりました。

東京と名古屋の真ん中静岡を選んだのは、住みやすいから。静岡とセネガルは寒くないという点で似ていたから静岡を選びましたね。アフリカのアーティストはだいたい東京に住んでいるけど、静岡の雰囲気も大好き。

 

 

 

 

 

 

ダンサー・ドラマーとしてのこだわり、大切にしているものを教えてください

 

MAMA AFRICA03

曲にもダンスにも意味があります。たくさんのリズムすべてに意味があります。

 

出産のお祝いのリズム、結婚式のリズム・・・遠くからでも何があったのかわかるんですよ。雨乞いのリズムもあります。ですから、気持ちを込めて演奏しますね。昔は太鼓は電話と同じ。メッセージの意味があったんですよ。隣町で聞いていてもわかったんです。昔はそうやってコミュニケーションを取っていたんですね。言葉とおんなじです。それが今は音楽にチェンジしたんですね。

それから楽器は自分で作りますよ。楽器屋さんでも売っているけど、自分の欲しい音は自分で作ります。だから自分で直して演奏していますよ。生徒さんのものも作ったり直したりします。材料は全てセネガルのものを使います。機械ではなく、手で作りますよ。本物を使って本物を伝えていきたいですから。

 

 

 

 

 

 

 

 

夢を教えて下さい。

【ドゥドゥさん】
自分の町にカルチャーセンターを作りたいですね。町の人のほとんどが音楽をやっているから、大きなカルチャーセンターを作って、CD出したり、イベントをやったりしたい。そして子供たちが様々な音楽を楽しめる環境を作っていきたいですね。

【リバスさん】
日本で自分の楽器が人気になること。それが私の夢ですね。これからも、もっともっと日本中を回ってコンサートしていきたいです。

【アリさん】
1つめは踊りと太鼓だけではなく、自分の文化を日本で教えていきたいです。テレビの情報では十分でないアフリカの真実を伝えていきたいですね。もうひとつは、セネガルに学校を作りたいです。ダカールは都会だからみんな学校に行っているけど、他の地域の子供たちも学校に行けるようにしたいです。

 

 

 MAMA AFRICA

MAMA AFRICA

MAMA AFRICA

 

 

 

 

 

 

読者へのメッセージ

自分の文化をずっとキープしていってほしいですね。自分の国や地域のことを忘れては道は開けないと思います。

 

 何かやりたいことがあったら、うまく行く!絶対にうまく行く!と信じてやること。ネバーギブアップの精神でやればできるようになる。口だけではダメじゃないかな。トライ! 幸せな時もそうでない時も、実はもっと大変な国も人もいるんです。そういう人を見ていればどんなに自分が幸せかわかります。朝起きた時に「今日も元気だ、仕事に行ける。なんて幸せなんだ。」と感じています。幸せを感じて生きていってほしいですね。

 

MAMA AFRICA07

MAMA AFRICA08

 

 

 

 

みなさんにとってアフリカンダンス・アフリカンドラムとは?

 体の中から自然に出てくるものを形にしているもの。
そして文化をキープすることです。

 

 

 

 

 

 

 

MAMA AFRICA

 

 

PROFILE

MAMA AFRICA   アリさん、ドゥドゥさん、リバスさん

西アフリカ・セネガル政府公認のアフリカンダンス&ドラムグループMAMA AFRICAに所属するダンサー・ドラマー。現在、静岡市に在住し、セネガル伝統音楽・ダンスを通して自国文化の伝承をテーマに活動している。