vol.19 フィットネス・アドバイザー&プランナー リッキー立川(リッキー たちかわ)

 

ダ・ヴィンチの有名な作品「最後の晩餐」。
実はイエスに注意を向けさせるため、ダ・ヴィンチ自らが発見したと言われる、
安定をもたらす“三角形の構図”が巧みに利用されているそうです。
リッキー立川さんもまた、安定・バランスの数字「3」を自らのキーナンバーと考え、
常に生活の中に「3」を意識的に取り入れ、さらに科学から宗教まで
様々な分野の視点で物事を捉えることで活動の幅を広げているそうです。
今回はいつも「微笑み」を絶やさないそんなリッキーさんの謎に迫ってみました。


 

現在の主な活動は?

リッキー立川さん-画像

そもそも、フィットネスという概念は歴史が浅く、米国で20~30年前に生まれたものです。そんなフィットネスを日本に広める活動がメインです。そのために、指導者を育成するための講習とテキスト、認定試験の問題を作成することがまず1つ。さらにスポーツクラブやフィットネス企業へ新しいプログラムを定期的に提案することが1つ。この業界はサイクルが早いので3か月や半年ごとにトレンドが変わりますから、常に新しいプログラムを作っています。あと、少し広い視点からフィットネスを捉えて、音楽など他ジャンルとコラボした企画やイベントなどを自主的に開催したり企業と組んだり、心も体も健康な生活を送るための活動です。

 

 

フィットネスアドバイザーの道を選んだわけ

リッキー立川さん-画像

ルーツは3歳ぐらいの時。私は母親の影響もあって、音楽に合わせてよく踊っていました。すると、周りの人がみんな喜んでくれて。子供心に嬉しかったことを憶えてます。実際は、小学校教員になって3年ほど経った頃、日本にフィットネスが本格輸入されることになり、米国への視察団を募集していました。私は何か運命的なものを感じ、応募したら、、、なんと合格しちゃった。いざ本場のフィットネスに触れた時、「ビビッ!」と来ましたね。

 

 

トライアスロンなど幅広いジャンルで選手として大会に出場していますが・・・

若い頃は、指導のプラスになればと思っていましたが、最近は、純粋にその競技を楽しみたいという思いが強いです。欧米人には個々生涯スポーツがあって、シニアになっても運動を楽しみながら健康な生活を送っています。私もそんな感覚に近いかな。それと、走っているとアドレナリンが脳内で分泌されるんですよね。そうなると走らずにはいられない。これは科学的にも言われていて誰でもそうなるようです。

 

コスチュームにもこだわりがあるとお聞きしましたが。

リッキー立川さん-画像

運動する際、コスチュームのカラーやビジュアルデザインも精神面でプラス効果があります。私の場合はアニマル柄。身に着けると、何だか積極的な気持ちになります。以前はマラソン大会なども目立つコスチュームで出場していました。周りの人がすごく注目してくれて喜んでくれると、私も3歳の時と同じように嬉しい気持ちになるんです。日本人のいいところは、相手の気持ちを考えて行動できること。そんな日本人らしい部分が、私の根本にあるようです。

 

 

指導者としての自分と、アスリートなど他の立場の自分とのバランスは?

「気持ちのスイッチング」ですかね。一つの事を長時間やるのではなく、短時間に集中して行い、終わったらパッと気持ちを切り替えるようにしています。1日24時間を8時間ずつ3つに分けて、8時間は睡眠、8時間は仕事。8時間は家族などとリラックスする時間。そんなイメージです。スキルアップには長時間の練習が必要ですが、人生という視点で考えると、気持ちの切り替えが、自分のプラスになると思います。トップアスリートはみんなスイッチングが上手いですね。プレッシャーのかかる場面で気持ちを切り替えられるからでしょう。

 

今後の目標・夢は

リッキー立川さん-画像

フィットネスに関わる仕事はある程度達成できていると感じています。ですから、今後は視点を変えて、人生を健康に楽しく過ごすための運動を、子供や高齢者にも伝えたいと思っています。そういう視点で考えると、サイエンスや心理学、宗教など様々なジャンルの知識を取り入れたり、他ジャンルのプロフェッショナルたちとネットワークを築き、一緒に活動していきたいですね。人に何かを伝える時は、いろいろな視点からのアプローチが重要です。常に沢山の視点で物事を捉えていければ、これからも私自身成長できると思っています。

 

 

 

PROFILE

リッキー立川 リッキーたちかわ
静岡市生まれ。静岡大学卒業後、3年間の小学校教師生活を経て、フィットネス業界での活動を開始。日本代表として世界中を視察・留学・プレゼンして巡ったグローバルアイの持ち主。エアロ・ダンス・ヨガ・武術等のインストラクション、講演、執筆、イベント企画、指導者要請など幅広くマルチに活動中。そのオリジナルメソッドは海外でも高い評価を受け、著書が何冊も翻訳されている。第一回全日本キャリアウーマンコンテスト入賞、セゾンエッセイ大賞入賞、トライアスロン国際大会入賞など、ワールドレベルでの多彩な能力を現在でも発揮中。「リッキー&エディ立川」夫妻として多くのファンを持つ。


リッキー立川さんのサイト:http://mbp-shizuoka.com/ricky/
取材協力 朝日テレビカルチャー:http://www.satv-c.co.jp/